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2016/11 vol.73 毎日が楽しくなる情報誌・旬の味覚満載・ランチ&グルメ



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well vol.74発刊しました!今回の特集は「歓送迎会特集」「八戸えんぶりガイド」「春の新生活 引越情報」です。
2016.11.10 …
well vol.73発刊しました!今回の特集は「忘新年会特集」「おせち特集」「はちのへ冬イベントガイド」「はちのへ温泉特集」です。
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well vol.72発刊しました!今回の特集は「はちのへ夏イベント2016」「マイホームを建てよう2016」です。
2016.05.10 …
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南部の昔っ子 久慈瑛子 作

宝物を掘った からやぎ男

昔々あったずもな。ある所に、だだ(父)と、あっぱ(母)が居だったず。だだとあっぱには子どもがながったずども、年取ってから「ぽろっ」と男わらしっこが生まれだず。二人は大喜びで、この男わらしっこを大事に大事に舐めるように育てだず。なんでも年取ってからの子どもずうものは、たまげだめごいもんだずもな。

ところが、この男わらしっこが大人になった時、一人では何にも出来ないからやぎ(なまけ者)男になっていだったず。「兄えー、田掻き手伝ってけろ、田植え手伝ってけろ」と言っても「泥田さ入りたくねぇ、腰痛くなるすけわがね」って何ひとつ家の手伝いはしながったずもな。

だだと、あっぱは、「嫁こもらってけだら甲斐性のある男になるべ」と息子に嫁取りの話をすれば「嫁だなんて、めんどうくさい、いらね!!」と怒るべし、だだとあっぱは、ほとほと困ってしまったず。

あっぱは、そんな事やら何やらで心配の余り病気になって一時間に死んでしまったず。息子は母親が死んでも何も変わりなく家でごろごろしていたので、村の人達がらも「からやぎ息子」と、馬鹿にされていたず。

だだは、この息子をだんだん心配になって来たずもな。「俺が死んだら息子はどうやって生ぎで行くべ?」と。そこで、だだは考えで考えで一案を思いついたず。そして、だだはいつ自分が死んでも良いように書きもの(遺言書)を残したず。「息子よ、俺が死んだら畑を掘ってみろ、宝物があるから」と。それから間もなくだだも死んだずもな。息子は親を亡くしてしょげていだったずども、枕元のだだの書きものを読んだら急に元気が出て来たず。

さあ息子は葬式が終わると、すぐに鍬を担いで畑さ行ったず。そして、一鍬ずつに「畑掘ってみろ、宝物あるから」と、だだの口振りを言いながら畑を掘って行ったず。したども掘れども掘れども宝物は出てこながったずもな。それでも息子は宝物ほしさに毎日毎日鍬で掘って汗流していたず。

そしたらなんと、そこは耕されて黒土の立派な畑になったずもな。通りかかった村の人が「やや、兄さま、良い畑こしらいだ事、それさ種蒔いだり芋植えだら、この畑良い宝物になるべ」ってほめでくれたず。「えっ」と息子はそのほめ言葉を聞いてびっくりしたず。息子は甕に入った大判小判の宝物だけを考えで一生懸命掘っていたが、何んと耕した畑こそが宝物で、汗して働くことが大宝物だと、親がちゃんと教えてくれていた事が解ったのだず。

さぁ、それから、からやき息子は村一番の働き者になり、めごい嫁こをもらって幸せに暮らしたず。

どっとはれ




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