高森 お元気ですか！
先日幼稚園時代の恩師に『Well読むの楽しみにしてるの』ってお声かけて頂きました。嬉しくて…でも照れくさかった八戸パークホテル髙森です。
新しい生活様式を取り入れ、感染拡大予防策をしっかり実施しながらの忘年会シーズンにぴったりなお話！ CHEESE DAY早狩店主と一緒に進めてまいります。
早狩 秋の深まりとともに、チーズとワインがますます美味しく、恋しくなってきます。今回は、深くしみじみと味わいたいハードタイプのチーズをご紹介します。
大きな穴のあいた、あのお馴染みのアニメにも登場するエメンタール。アルプスを挟んでスイスとフランスで作られています。チーズフォンデュをはじめ、トーストやグラタンなどチーズ料理の主役です。そのまま食べても、軽い酸味がさっぱりと、コクもあってクセになる美味しさです。
高森 あのアニメのチーズですね～
そのままで召し上がるなら軽めの白ワインがお薦めですが、この時期はあったかーいチーズフォンデュですね。
グリュイエールを加えとろっとろに！ お好きな具材を熱々のフォンデュにくぐらせて。
ペアリングはさわやかな酸味と果物の香りを持つプロセッコを。シャンパーニュより残糖が多いのでほんのり甘さを感じます。ハード系チーズとの相性は◎。
早狩 フランスを代表する定番人気チーズのコンテ。
アルプス山岳地帯の良質のミルクをたっぷり使って作られます。専門のチーズ熟成士が毎日丁寧に的確なケアをすることで、より上質な長期熟成コンテが生まれます。
熟成期間の違いによる味わいの違いを楽しむのがおすすめ。若いコンテは直接的なミルクの旨味と軽いナッツ感が美味。熟成が進むにつれ、栗やカカオ、コーヒーなど複雑な風味や旨味を備えます。合わせるワインを変えて楽しむのも良いですね。
高森 8ヶ月、18ヶ月、24ヶ月の若いチーズから熟成したチーズを購入。朝食勤務だったシェフと試食。
熟成が進むにつれ旨味が増すのが顕著。噛む度にアミノ酸がジャリッと当たる複雑味のある濃く強い旨味です。樽の感じられるシャルドネがいいなとセラーを確認すると、ポルトガルのインポーターの一押しが(笑)
シャルドネ主体の白ワインでヴィンテージが2013。熟成による芳醇なコクと熟成によってしか出せない深み。チーズとワインの複雑性が合ったペアリングでした。
早狩 イタリア代表のハードチーズといえば、パルミジャーノ・レッジャーノ。
世界中で愛されるこのチーズは、最低12ヶ月以上の熟成が必要で、長いものでは4、5年もの超長熟タイプもあります。熟すほどに味わいは複雑に。塩味と旨味の中にパイナップルのような甘さも。上質なオリーブオイルをかければ、もっと贅沢な味わいになります。お試しください。
高森 口に含むと少しざらつくような舌触り、熟成を重ねた旨味が広がります。パスタの仕上げに削ったりリゾットにからめる等、色々な食べ方がありますね。この旨味の塊には旨味の強いドンナ･マルツィアを。
完熟した黒い果実やプルーン、果実の甘味が滑らかなタンニンと調和しまろやかさを感じさせます。芳醇で凝縮感のある飲みごたえとリッチな樽感。チーズとワインの旨味がずっと続きます。
いかがでした？ 食べたく＆飲みたくなったでしょうか(笑)
お酒を飲むときに好ましい食べ物として挙げられるチーズ。アルコールの分解を補助する成分が豊富なことや脂質が多いため胃の粘膜を保護してくれる素晴らしい一面も。
安心･安全な空間で少しずつ。皆様と楽しめる時間が戻ることを祈って。
文／『八戸パークホテル』ソムリエ 高森 亘 ／ 『CHEESE DAY』店主 早狩昌行幸